こんにちは。国語専門塾 国語ゼミの編集部です!

学校の定期テストでは国語の点数が取れるのに、模試では思うように解けない。中2のお子さんの結果を見て、「学校の勉強だけでは足りないのだろうか」と感じていませんか。

まず確かめたいのは、点差そのものより、学習した文章と初めて読む文章で、何を手掛かりに答えているかです。学校で身につけた知識や読み方を、初見の問題でも使えているかを見てみましょう。

この記事では、学校の学習を続けながら、家庭で短い初見演習を加える方法を紹介します。保護者が全問を教え直す必要はありません。一問の解き方を確かめ、迷った点を先生に相談できる形にすることから始めます。

点差だけで、国語力が落ちたとは決められない

テストの名前より、出ている問題を確認する

定期テストと模試では、文章、出題範囲、難しさ、配点などが異なります。点数や偏差値をそのまま並べても、何ができなくなったかは判断できません。

また、「定期テストは暗記、模試は読解」と一律には分けられません。学校のテストに初見の文章が出ることもあるため、問題の実物を見て確認します。

確認すること 本人に聞く例
学習経験 この文章や似た設問を、授業やワークで扱った?
答えの根拠 本文のどこを見て答えた?
知識・条件 意味が分からない語や、読み落とした指示はあった?
時間 最後まで考えられた? 途中で切り上げた?

これは原因を四つに分類する採点表ではありません。例えば、語の意味が分からず読み返し、時間も足りなくなるなど、原因が重なる場合があります。一度の点差から「読解力がない」と決めつけず、まず一問の状況を確かめます。

覚えた説明の根拠を、本文で示せるか

教科書やワークで同じ問題を繰り返すと、答えの表現を覚えることがあります。それ自体を悪いことと考える必要はありません。ただ、答えを言えることと、本文からその理由を説明できることは分けて見たいところです。

復習では、解答とノートを伏せてから、「その答えは、どの文から分かる?」と一問だけ確かめます。本人が根拠を指せても、なぜ答えにつながるかが曖昧なら、その関係を確認します。正答を覚えている問題でできたことだけでは、初見でもできるとは言えません。

学習済みの本文では、授業の説明や復習の記憶も手掛かりになります。初見の本文では、その場の本文と設問をもとに、必要な根拠を自分で選びます。学校で学んだ「何の理由を聞かれているか」「どの文が根拠か」を、別の文章でも使う機会を作りましょう。

学習済みの本文では覚えた説明の根拠を確かめ、初見の本文では根拠を自分で選んで答えられるかを確かめる比較図。
学習経験の違いを比べる図です。定期テストと模試を一律に分けるものではありません。(画像を押すと拡大できます)

学校の教材を、初見の文章へつなぐ

学習済みの一問で、理由の根拠を確かめる

以下の文章・設問・解答例は、練習方法を示すための架空の自作例です。実際の教科書や入試問題ではありません。例Aを授業で扱った文章、例Bを別の日に読む未見の文章の役として示します。

例A:学習済みの文章の役

校内新聞の記事を短くしたところ、読む人は増えた。しかし、理由まで削った記事には「どうしてそう言えるのか」という質問が集まった。編集委員は、短さだけでなく、判断の根拠も残すことにした。

問いは「編集委員が、判断の根拠も残すことにしたのはなぜか」です。「短い記事にした理由」と取り違えていないかを先に確認します。

解答例は「理由を削ると、記事の判断がなぜ成り立つのか読者に伝わらないから」。この答えを覚えていても、質問が集まった文を根拠として示し、その質問と編集委員の判断を結び付けられるかを確かめます。

保護者が答えを先回りして説明するより、「どの文が理由を教えてくれる?」と聞き、分からない部分を残します。意味の分からない語があれば、読み方の練習とは別に確認してください。

別の文章でも、同じ問い方を試す

例B:未見の文章の役

図書委員会では、貸出冊数が増えたので、本の紹介展示は成功だったという意見が出た。ところが、その週は授業でも図書館を利用していた。委員長は、貸出冊数の増加を展示だけの成果とは判断しなかった。

問いは「委員長が、展示だけの成果とは判断しなかったのはなぜか」です。ここでも、何の判断の理由かを押さえ、その判断に関係する文を探します。

解答例は「授業で図書館を利用したことも、貸出冊数の増加に関係した可能性があるから」。授業での利用という別の事情が根拠です。「展示の効果はなかった」とまで言い切ることはできません。

二つの例で共通するのは、判断の対象を確かめ、本文の根拠と結び付けて答える操作です。例Aの答えの言葉を、例Bに当てはめることではありません。家庭でも、学校で復習した観点を一つ選び、別の文章で試します。

これらは短い練習例です。一問できても、長文や模試全体で同じようにできるとは限りません。また、記事で例Bの解説まで読んだ後は未見ではなくなるため、本人がまだ解いていない別の問題を用意します。

週に一度、短い初見演習を加える例

学校の課題を続けながら、週に一度を目安に短い初見演習を加える方法があります。次の流れは一案であり、決まった日数での上達を保証するものではありません。

場面 本人が行うこと 残すもの
学校教材の復習 一問を選び、問いと本文の根拠を確かめる 今回使う読み方を一つ
別の日の初見演習 学年に合う短い文章で、同じ観点を使う 解説を見る前の答案と根拠の印
解説を読んだ後 根拠の違いを確認し、必要な部分を書き直す できたことと迷ったことを一つずつ

例えば、「何の理由かは分かったが、根拠の文を選べなかった」と残せば、次に確かめることが具体的になります。教材は、今使っている問題集の未着手部分などから選べます。設問に必要な本文の範囲は省かず、難しすぎる場合は学校や塾の先生に相談します。

保護者は、答案を残すことや疑問を整理することを手伝うだけでも構いません。定期テスト前は学校の課題を優先し、初見演習を翌週へ移してもよいでしょう。負担が大きければ、学校教材で根拠を一か所確かめるところまでにします。

時間切れの問題は、解答をまだ見ていなければ時間を延ばして再挑戦することも手掛かりになります。すでに解説を見た場合は、未見問題で時間と解けた範囲を記録します。同じ問題で速く答えられただけで、読む力が伸びたとは判断しません。

学校教材で一つの読み方を確かめ、別の日の初見問題で試し、できたことと迷ったことを残す復習の流れ。
家庭学習の一例です。日程と分量は調整し、学校の課題や本人の負担に合わせます。(画像を押すと拡大できます)

相談には、学校と模試の問題を一組ずつ

知っている語が少ないのか、本文の関係を読み違えたのか、問いに合う答えにできないのか。答案だけでは判断できないこともあります。学校と模試の問題・最初の答案・解説を一組ずつそろえ、どこを根拠にしたか、時間が足りたかも添えて相談すると、違いを確かめやすくなります。

東京・代々木の国語専門塾、国語ゼミでは、本文の根拠を言葉で確かめ、添削と書き直しに取り組んでいます。高校受験部では、学校や他塾の教材・カリキュラムに合わせた個別指導にも対応しています。

学校でできていることを土台に、初見でも使えるかを確かめる。まずは、次の復習で一問だけ、答えと本文の根拠を結び付けるところから始めてみてください。

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